睡眠の質を上げるために ⇒ 朝日・運動・光・音への配慮など11選
2015/05/02
良質な睡眠を取らないとどうなるの?
睡眠には、さまざまな役割がありますが、特に大切だと思っているのは以下の2点です。
- 肉体的、精神的な疲労回復
- 記憶の整理
十分な睡眠を取らないと、脳や体が休まらないために思考力が低下します。
また、十分な記憶の整理が出来ないため、新しいことを覚えにくくなっていきます。仕事や勉強には大きな障害となります。
睡眠不足だと、クリエイティブな作業は捗らないし、単純ミスも多いものです(徹夜明けや睡眠不足の中の作業で、実際に経験されたことがあると思います)。
もちろん、睡眠不足はさまざまな病気のリスクも増大させます。
「睡眠の質は、良いに越したことはない」というのは、誰もが思うことです。
今回は、良質な睡眠のために「日中にできること」「寝る前にできること」をお話していきたいと思います。
睡眠の質を高めるために、日中にできる工夫
朝起きたら、日の光を浴びる
朝起きたら、
日の光を浴びます。
出来れば、午前中のうちに5分以上は浴びておきます。
日光を浴びることにより、眠気を促す「メラトニン」の分泌量が少なくなるので、徐々に眠気が覚めていきます。
余談ですが、寝起きの眠さを取り除く手段としては、「水を飲む」ということも有効です(自律神経を刺激し、交感神経優位→興奮状態になるため)。
眠気を促す「メラトニン」という物質は、強い光(太陽光)を浴びた14~15時間後に、再び分泌が始まります。
夜に眠気を促し、
ぐっすると眠るためには、
メラトニンが必要になります。
「目を覚ます」という理由以外に、「メラトニンの分泌」という理由からも、寝起きに強い光を浴びることは重要です(曇っている時でも、外の光はかなり強いので、外に出て光を浴びるのがオススメです)。
また、日の光を浴びることで、
体内時計もリセットされます。
体内時計をリセットして、
規則正しい睡眠をとることで、
不規則な睡眠に比べて、良質な睡眠を得ることができます。
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昼寝をし過ぎない
昼寝のし過ぎは禁物です。
長い時間の昼寝は、ノンレム睡眠を伴うため、寝起きのボーッとした状態からの復帰に時間がかかります。
そして、夜の睡眠にも影響が出てしまいます(「睡眠圧」というものが下がります。睡眠圧が高いほど、深く眠りやすくなります。電車などにおける夕方以降のうたた寝も、睡眠圧のためには避けるのが得策です)。
適度な昼寝とは? / 昼食後に眠くなる理由
午後の眠気を解消し、クリエイティブに活動する方法として、昼寝は有効です。
長い時間の昼寝は、ボーッとした状態からの復帰に時間を要したり、睡眠圧の関係から避けたほうが無難ですが、短時間の昼寝であれば、能率を上げてくれます。アラームなどを駆使して、適度な昼寝を心がけるのがオススメです。
ところで、昼食後に眠くなる方は多いと思いますが、それはなぜでしょうか?
その理由には、以下の3点が挙げられます。
- 人間の生体リズムの都合上、昼〜午後くらいは眠くなるものである
- 昼食後は満腹になるので、「副交感神経」が優位になる(リラックスする)
- 食べ物を消化するために、血流が消化器官へ集中し、脳の血液が減少する
その結果、食後は眠くなったり、集中力が低下します。
少し話が脱線しました。
「睡眠の質を高めるために、日中にできる工夫」の続きをお話していきましょう。
運動をする
適度な運動は、
睡眠の質を高めます。
ただし、早稲田大学スポーツ科学学術院の教授である内田直先生によれば、継続的な運動が、睡眠の質の向上をもたらすそうです(つまり、一日運動しただけでは、睡眠の質は向上しません)。 参考: 運動と睡眠の深い関係
ウォーキングやランニングなど、適度な運動を生活に取り入れてみましょう。
運動といえば「毎日」というイメージがありますが、週に数回程度でも、睡眠に効果があると言われています。
運動の強度は、
ウォーキングであれば、
「1日1万歩」が目安です。
ですが、自分のライフスタイルに合わせて、採用しやすい形で運動をするだけでも効果があると思っています。
- 一駅歩いてみる
- エスカレーターを階段にする
- 買い物を車ではなく徒歩にする
運動のチャンスは、何気ない日常の中に溢れています。
あまり運動に慣れていない人は、少しずつ体を慣らしていきましょう。1日100歩など、「軽すぎる」と思うくらいのところからでもいいので、少しずつ、少しずつ、歩数を伸ばしていくようにするのが、運動を習慣にするコツです。
「習慣化」については、以下の記事が参考になります。
睡眠の質を高めるために、夜寝る前にできる工夫
寝る前にカフェイン、アルコールを摂らない
寝る前のアルコールの摂取はなるべく避けた方が、より質の良い睡眠ができます。
アルコールは、眠りには入りやすいのですが、ドーパミンが出て興奮状態になるため、熟睡はしづらくなります。結果、睡眠の質が下がります。
カフェインには、
ご存知の通り覚醒作用があり、
中々眠りにつけなくなります。
カフェインの持続時間には諸説があります。
よく言われるのは、「8時間〜14時間ほど」という説です。
この説を信じるのであれば、「睡眠のために、カフェインは午前中まで」というルールを設ける必要性すら出てきます。
ただし、カフェインは日常的に摂取するほど、効き目が薄くなる傾向にあります。カフェインの効き方には個人差があります。体質によりけりです。
「寝る何時間前くらいから、カフェインの摂取を控えたほうがいいのか?」
という問いに答えるには、
あなた自身が実験を繰り返すほかありません。
何事もそうですね。試して、記録して、検討しての繰り返しです。
入浴で体温を上げる
体温の低下は、
眠気を誘います。
寝る数時間前にお風呂に入り、体を温めておけば、入浴後から徐々に体温が下がっていき、眠気を感じます。
結果、ぐっすりと眠りやすくなります。
ストレッチする
体を適度にほぐしてから眠ると、疲れがとれやすくなります。
また、ストレッチをしていると段々リラックスしてくるので、眠気も誘います。
寝る直に食事をしない
寝る前に食事をすると、寝付きが悪くなります。胃が消化活動を行っているからです。
また、疲労回復をはかる「成長ホルモン」の分泌が十分に行われず、疲れがとれにくくなります。
夕食は、寝る3時間前までに済ますのが理想です。
光を遮断する
寝る1時間ほど前からは、
なるべく「光」を遮断しましょう。
なぜなら、光は眠気を誘う「メラトニン」の分泌を妨げるからです。
朝起きたら、
日の光を浴びましょう。出来れば、午前中のうちに5分以上は浴びておきます。
日光を浴びることにより、眠気を促す「メラトニン」の分泌量が少なくなるので、徐々に眠気が覚めていきます。
という一文にもあった通り、
光を浴びると、メラトニンの分泌は弱まります。
「スマホの使い過ぎで、睡眠に悪影響が出ている」
というニュースをよく耳にしますが、「寝る前のスマホ」は、睡眠に悪影響を及ぼします。寝る1時間ほど前からは、携帯、スマホ、PC、テレビ等の強い光は避けたほうが無難です。
「どうしてもそれは出来ない!」
という場合は、せめてスマホ等の明るさを落とします。
画面を暗くして、なおかつ目から離しておけば、睡眠の質に悪影響を与えないことも分かっています。
参考にしたページ: 【朗報】寝る前にパソコンやスマホを見ても睡眠の質は下がらないらしい – ロケットニュース24
ただし、あまり興奮するようなこと(ゲームなど)をすると、眠気が吹き飛んでしまうので、注意が必要です。
また、部屋の光も消せるなら消します。寝る前は、ステンドライト等を点けて、リラックスして読書…なんてのはいかがでしょうか?
音を遮断する
出来れば音も遮断するようにします(リラックスに繋がり、熟睡できます)。
家族やご近所さんの生活音がある場合は、耳栓やノイズキャンセリングのイヤホン・ヘッドホン等で対策します。
僕は、「MOLDEX メテオ」という耳栓をよく利用しています。
十分な防音効果を感じています。また、ウエットティッシュなどで定期的に清掃すれば、長く使えて経済的です。
睡眠中も快適な温度に保つ
「寝る直前」には、
快適な室温にしておきます。
これによって、入眠がスムーズになります。
「寝る直前」のみならず、睡眠中も快適な温度に保つ必要があります。室温35度の中で、快適に眠れるわけがありませんよね。
特に真夏は、無理せずクーラー等を使いましょう。
僕は、寝る少し前からクーラーを使い部屋を涼しくしています。さらに、睡眠中も快適な温度を保つために、就寝後3時間はクーラーを使っています(切タイマーを3時間後にセットしています)。
寝る前に、あれこれ考えすぎない
心地よい眠りのためには、
「リラックス」が必要です。
しかし、あれこれと思考を巡らせていると、それが、リラックスの妨げになってしまいます。
布団に入ったら、あれこれ考えず、
体の力を抜いて、リラックスしましょう。
全身から力を抜いていくことに集中すれば、雑念は消えていきます。
しかし、それでも雑念が湧いてくる時があります。
そんなことがあっても、それを気にしないようにしましょう。「勝手に湧いてくる自分の思考を(メタ視点で、神のような視点で)見つめる」というイメージです。
自分はあくまで思考をながめるだけであり、自分も思考に参加していかないように気をつけます。
入眠を促すオススメのスマホアプリもあります。
「寝たまんまヨガ」というアプリです。
僕はヨガについてあまり知りませんが、「イマイチ眠れない」「あれこれ考え事をしてしまう」という時に役立ちました。最近も眠れない日は使用しています。
リンクはiOS版(iPhone)ですが、Android版もあります。お手数ですが「Google play」の中で検索をしてみてください。
スマホを枕元に置いて眠る場合は、機内モードにして電波をOFFにします。
スマホの電磁波が人体に及ぼす悪影響は、まだ明確には分かっていないそうです。
しかし、「悪影響があるかも」と疑惑が出るようなものですから、一応用心しておきましょう。枕元は頭に近いので、電波をOFFにしておきます。
日常生活で意識しておくべきこと
日中・夜間関係なく意識しておく必要があるのが、「ストレスを溜めない」ということです。
睡眠の質を上げるためには、「リラックス」が大切です。しかし、ストレスが溜まっていると、大脳の活動が活発になり、なかなかリラックスすることができません。
(ストレスが影響して)上手く眠れない → それにストレスを感じる → 眠れない
という悪循環に陥ってしまうことも考えられます。
- ストレスの溜まる行動をなるべく避ける
- ストレスを解消できる行動を意識的に行う
- ストレスが溜まらないような考え方をする(楽観主義は意志により、悲観主義は感情による「アラン / 幸福論より」)
ストレスは避けられないものです。上手く付き合っていけるように工夫することで、睡眠の質を高めることができます。
余談ですが、「ストレスは避けられない」という諦めは、「あぁ……ストレスが溜まっちゃった……」という、「ストレスが溜まる感覚にストレスを感じる」ということを避けることができると考えています。
「そんなものさ。上手く付き合っていこう」
おわりに
今回さまざまなノウハウをご紹介いたしました。その上で、注意すべきことが1つあります。
それは、ノウハウを「気にしすぎないこと」です。
「リラックス」が重要だと前述しましたが、あれやこれやと気にするのは、その妨げになります。
「やばい!光に当たってしまった……。今日は眠れないかもしれない……!!」
とか、
「今日は昼寝をし過ぎたから、夜は眠れないな…」
こういったことを気にすればするほど、更に眠りの妨げになってしまいます。
「まっ、いいか」という、どこか全てを受け入れるような考えになると、自然とリラックスできて、案外深く眠れたりしますよ。
すてきな快眠ライフを!
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